2023/08/01
タイトル | 群萠のうた: 大地に生きる人びと |
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作者 | 金井隆久 |
発売日 | 2018年3月31日 |
価格 | 定価:本体1620円(税込) |
判型 | 四六判 |
ページ数 | 46ページ |
内容紹介
中世初期、上野国佐貫庄という荘園が成立した。現在の群馬県邑楽郡(含館林市)の東部三分の二ほどの地域がそれにあたる。 十三世紀初め、この地に、浄土真宗の始祖とされる親鸞が滞在した。 それからおおよそ六百年ののち、この地域は足尾銅山の鉱毒によって甚だしく荒廃した。人びとは食に糧なく、着るに衣なく、住むに居なく、病に薬なく、塗炭の苦痛を負わされた。 親鸞の滞在地と、田中正造たちが駆け回ったのはまったく同一の土地であった。佐貫庄という砂塵を巻き上げる大地を横軸に、鎌倉の親鸞から、明治の正造にいたる、沙埃のごとく無名のひとびとの足跡をいささかここに記す。 この物語の主人公は大地に生死する逞しき群萠である。